ホームページ制作で“実際によく使う”構造化データまとめ【基本編】

Web制作やホームページ制作の現場で「構造化データって入れたほうがいいんですか？」という質問を受けることがあります。
検索結果に★評価やFAQが表示されているサイトを見ると、「うちのサイトにも入れたほうが良さそう」と感じますよね。
ただし、構造化データは入れれば必ず効果が出る魔法の仕組みではありません。

実際のWeb制作では、サイトの目的や構成に合わせて使うもの・使わないものを判断しています。
この記事では、ホームページ制作の現場で「実際によく使う構造化データ」を、実務目線で整理していきます。

構造化データとは？

構造化データとは、Webページの内容を検索エンジンに正しく伝えるための補足情報のようなものです。
ページを見た人には基本的に見えませんが、Googleなどの検索エンジンが
「このページは何について書かれているか」
「どんな情報を持つサイトか」
を理解しやすくなります。

よく誤解されがちですが、
“SEO順位が必ず上がる”
“リッチリザルトが必ず表示される”
というものではありません。

あくまでコンテンツやサイト構造を“正しく伝えるための設計”の一部と考えるのが現場感覚に近いです。

Web制作で“ほぼ毎回使う”構造化データ

ここからは、ホームページ制作の際にほぼ毎回検討・実装する構造化データを紹介します。

Organization / LocalBusiness

企業サイト・店舗サイトでは、まず検討するのがこの2つです。
・会社名
・所在地
・電話番号
・ロゴ
・公式サイトURL

といった、「このサイトは誰のものか」を伝える情報を整理します。
特に実店舗がある場合はLocalBusiness を使うことで、地域性や事業内容が伝わりやすくなります。
信頼性の土台を作る、とても重要な構造化データです。

BreadcrumbList（パンくずリスト）

ページ階層があるサイトではパンくずリストもよく使います。
ユーザーにとって「今どこを見ているのか」が分かりやすくなるだけでなく、検索エンジンにもサイト構造を正しく伝えられます。
CMSを使っている場合でも、構造化データとしては未対応なケースがあり、Web制作時に個別対応することも少なくありません。

Article / BlogPosting

お知らせ・ブログ・コラムページではArticle や BlogPosting を使います。
公開日・更新日・著者情報などを整理して伝えることで、検索エンジンが「記事としてのページ」と理解しやすくなります。
ただし、すべてのページに入れれば良いわけではありません。
・固定ページ
・サービス紹介ページ
などは、無理に Article にしない判断も重要です。

条件次第で使う構造化データ

次に、サイト構成や内容次第で使う構造化データです。

FAQPage

よくある質問が「Q&A形式で整理されている」場合にのみ使います。
FAQを増やすためだけに質問を作るのはおすすめしません。
実際の問い合わせやユーザーの疑問をもとに整理されているかどうかが、判断基準になります。

Product / Service

ECサイトや明確な商品・サービスがある場合に使います。
・商品名
・価格
・提供内容
などがページ内で分かりやすく整理されている必要があります。
情報が曖昧なまま使うと、かえって評価されないケースもあるため注意が必要です。

構造化データでよくある勘違い

Web制作の相談で多いのが、次のような誤解です。
・入れれば必ず検索結果が変わる
・テンプレートを貼ればOK
・とりあえず全部入れたほうが良い

構造化データはコンテンツと設計が先です。
ページの内容と合っていない構造化データは、効果が出ないだけでなく、評価されない原因になることもあります。

まとめ：構造化データは「設計の一部」

構造化データはSEO対策の裏技ではありません。
ですが、ホームページ制作において「きちんと設計されているサイト」であることを伝える重要な要素です。
・自社サイトに何が合うのかわからない
・今の構造で問題ないか見てほしい
・制作段階からきちんと考えたい

そんな場合は、相談ベースでも問題ありません。
Web制作は見た目だけでなく、中身の設計が重要です。

次回予告

次回は、「構造化データを入れても効果が出ない理由」をWeb制作の現場目線で整理します。