セキュリティ最強!?フロッピーディスクがいまだ使われ続けている件

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一部の分野ではまだまだ現役!フロッピーディスク

「フロッピーディスク」と聞いて、懐かしいと感じる人もいれば、「それってまだ使ってるの?」と驚く人もいるかもしれません。
中には、「フロッピーディスクってなに?」と思う世代もいるでしょう。

フロッピーディスクは、正方形のプラスチック製で、中央に金属のシャッターがついた小型の記録媒体です。
記録できる容量は、わずか1.44MB。
USBメモリは数GB~数TB、スマートフォンでも100GB以上が当たり前の時代ですから、驚くほど少ない容量です。

一般的に利用されていたのは1970年代後半から2000年代初頭まで。
まさに“時代遅れ”のメディアと思われがちですが、2025年現在でも一部の分野では現役で使われています。
しかもその理由が、「セキュリティ的に非常に強い」という、ちょっと意外な観点によるものなのです。

この記事では、フロッピーディスクが今も使われている背景や、そこから見えてくる現代のセキュリティ対策のヒントを掘り下げていきます。

特にお盆休みなどの長期休暇が近づく今、詐欺やサイバー攻撃が増えるタイミングでもあります。
このタイミングで、あらためて「セキュリティとは何か」を考えるきっかけになればと思います。

なぜ今もフロッピーディスクが使われているのか?

理由1:保存できる容量が小さすぎて、安全すぎる

フロッピーディスクに保存できる容量は、わずか1.44MB。
スマホで撮った写真1枚すらも入りません。

ところがこの「極端な保存容量の少なさ」こそが、セキュリティ上の大きなメリットになります。

たとえば:
・ウイルスを仕込むにしても容量が足りない
・自動実行ファイルやスクリプトの展開が難しい
・多くの機密情報を持ち出すこともできない

つまり、悪意ある攻撃者にとって、そもそも使い道がないメディアだと言えるのです。

理由2:使われているのはオフライン環境が多い

フロッピーディスクを使うからといって、自動的にセキュリティが高まるわけではありません。
しかし、現在でもフロッピーが使われている現場は、意図的にネットワーク接続を切った“オフライン環境”である場合がほとんどです。

・古い制御機器
・特殊な産業用装置
・安全基準が厳しいインフラ設備

こうした環境では、外部との通信を遮断し、限られた手段でしかデータをやり取りできないようにしているため、サイバー攻撃のリスクが最小限に抑えられています。

USBじゃダメなの?

オフライン環境であれば、USBメモリでも基本的には問題なさそうに思えます。
しかし、先ほど例に挙げたように、容量が少ないことによって逆に「制限が強すぎる」おかげで、かえって安全という、USBにはない特徴があります。

2025年の今、セキュリティは「油断」が最大の敵

ここで一度、私たちが日常的に使っているインターネットの状況を振り返ってみましょう。

現代社会では、誰もがスマホやPCを使い、あらゆるサービスがインターネット上にあります。
スマートフォン、PC、タブレット、スマート家電、クラウドサービス…
ほぼすべての情報がオンラインに接続されており、それらは便利さの裏で、詐欺・乗っ取り・情報流出といったトラブルはますます増えています。

特にお盆休みなどの連休は要注意!

長期休暇のタイミングは、次のような理由でネット詐欺が増加する傾向にあります。
・気が緩みやすい
・セキュリティ管理者が不在になりがち
・「帰省前に確認を」といった不安を煽る手口が使われる

例えば、
偽の荷物通知SMS
「お荷物をお預かりしています」などといった文言から、偽サイトへ誘導

ECサイトの乗っ取り
「夏のセール開催中」などの誘い文句から、偽のログインページへ誘導してID・PWを抜き取る

銀行・クレカの偽通知
「不審な取引を検知しました」など不安を煽って、リンクから情報入力を誘導

これらはどれも、一見すると本物に見えるという点が厄介です。
また、荷物を預かっているとか、不審な取引があったとか、緊急性を装って不安にさせ、判断力を奪ってきます。

しかも最近では生成AIの発達によって、自然な日本語・それっぽいロゴやURLで構成された詐欺メールが増えており、「見ればわかる」では済まなくなっています。
こうした手口は、見抜くのがますます難しくなっています。

今こそ見直したいセキュリティ対策

セキュリティは「完璧」を目指すより、「基本の徹底」が大事です。
以下の対策をもう一度確認しておきましょう。

✅ パスワードは長く、複雑に。使い回さない。
✅ 2段階認証を必ず設定。
✅ 不審なリンクは開かない。送信元のアドレスも確認。
✅ OSやブラウザ、セキュリティソフトは常に最新に。

フロッピーが教えてくれる「制限こそが安全」の考え方

今や「大容量」「高速」「自動同期」が当たり前の時代。
でも、便利になりすぎたからこそ、守るべきポイントも増え、リスクも広がっています。

その点、フロッピーディスクは、保存できるデータが少なすぎて、ウイルスすら入れられないという、極端なまでの“制限”がむしろ強みにもなっています。
今となっては“不便”と判断される部分が、“強さ”として再評価されているのは、皮肉な話ですが、そこから学べることも多いのです。

まとめ:セキュリティとは「使える範囲をあえて制限する」ことでもある

・フロッピーディスクが使われているのは、セキュリティが求められる限定的で特殊な現場
・保存容量が極端に少ないことが、意図せずリスクを排除する仕組みになっている
・私たちが日常で使うPCやスマホも、「便利さの裏にある脆弱性」にもっと目を向ける必要がある

セキュリティ対策とは、「自分だけは大丈夫」と思わないことから始まります。
フロッピーディスクのような“制限のある道具”が評価される背景には、技術よりも運用の姿勢の大切さがあるように思います。

このお盆休み、ネット利用が増えるタイミングでもあります。
どうぞ安心・安全にお過ごしください。
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