ツールや媒体などの制限を無くして考えるデザイン制作

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ツールタ媒体などの制限をなくして考えるデザイン制作について

「グラフィックデザインをする」
そのためにはどんな手段があるでしょうか?Illustratorを使う。Photoshopを使う。もしくはFireworksを使う。
色々なグラフィック制作ソフトが思いつくでしょう。
これらはAdobe製品ですが、様々な会社からグラフィック制作ソフトがリリースされています。
種類がたくさんあって楽しいですね。でもどれを使ったらいいのかわからない・・・となりますね。

実際にグラフィックデザインをする場合、あなたがどのソフトを使っても同じような成果物が出来上がります。
それはなぜか・・・作っている人が同一だからです。
何も知らない自分がこのソフトを使えばすばらしいグラフィックデザインが出来上がる!なんて夢みたいな事はありません。
どのソフトを使っても制作するのは自分自身に他ならないんです。

もちろんソフトごとに得意分野が異なります。
Illustratorは印刷物をデザインする作業に優れています。
Photoshopは写真などの画像加工に優れています。
FireworksはWeb制作に優れています。
このように優れる点が異なりますが、実際に使ってみると、どのソフトでも同じような事ができます。
もちろんソフトごとに使える効果が若干変わるので、表現の幅は変わりますが・・・

パソコンが普及した現代でグラフィックデザインをしようとしたとき、パソコンが真っ先に思い浮かぶ方も多いと思います。学生時代の自分がそうでした。
でも実際にグラフィックのデザインは紙と鉛筆でもできるんです。物によっては鉛筆すらいらないかもしれません。
チョークを使ったっていいし、その辺に落ちている石ころを使ったっていい。
これを使わなくてはならないという制限はどこにもないんです。
媒体にも縛りはありませんよ。ポスターにしてもいいし、ポストカードでもいい、Webだっていいし、映像だっていい。もしかしたら机でもいいかもしれませんね。最初にデザインしたいと思った事柄が一番伝わる方法を考えればいいので、手段はたくさんあります。

どの媒体で出力するか、作り上げるかという問題は最初に考えるべきものではなく、最後に考える事柄です。
まずポスターを作ろう!から入るのではなく、運動会のお知らせをしよう!とか暑くなってきたので冷たい物を売り出そう!とか、やりたい事が最初に来て、それからどういったイメージや雰囲気を持たせたいのか、見た人にどうしたら情報が正しく伝わるのかをデザインしていきます。最後になってチラシにするのかポスターにするのか映像にするのかといった出力媒体を決めて、その形式に沿ってレイアウト・制作していくという順番になります。
これは自分が学生時代に「朝をデザインしてください」という課題に対して、真っ先にIllustratorを起動した瞬間に懇々と教えられたことです・・・

グラフィックとは視覚的表現です。人の目に映る物の表現を作ることがグラフィックデザインです。
そしてデザインは設計という意味です。意匠や造形、何かを作る作業の事をデザインと思われる事が非常に多いですが実は違います。
デザインを英語表記にするとdesignですね。
よく見てみると「sign:記号」という単語が隠れています。記号とは何か意味が含まれた物の事を指します。
なのでdesignとはなにか意味のある記号が隠されたsignの事を指すんです。
sign(サイン)は誰かに向けて発する物ですよね?そして受け取った相手がそのsignを情報として理解できなければ意味がありません。常に受け手がいるんです。
カッコいいとかかわいいとか、そういった雰囲気やイメージ、見た人に感じ取ってもらいたいイメージをグラフィック、視覚的な表現をする事がグラフィックデザインなんですね。
なので単に綺麗にレイアウトされただけで、何の意図も含まれていない物や、誰にも意図が伝わらない物はデザインと呼んでいいのか迷うところです・・・

単純に文章を書く、それを作り手の意図が伝わるように太字、文字の大きさなどを変えて表現して伝える。これもグラフィックデザインです。
石ころを並べて何かを表現して伝える。これもグラフィックデザインでしょう。
「デザインをする」にはどのソフトを使うのか、どの材料を使うのか、そんなことは問題になりません。
意図が正しく相手に伝われば手段は何だっていいんです。
それをグラフィックでするのが「グラフィックデザイン」です。
ちなみに「デザイン」という部分だけを考えたときにスピーチだってデザインです。
伝えたい事があって、それが伝わるように話す内容を精査して組み立てているのですから言葉のデザインでしょう。
他にも動線デザインやプロダクトデザインなどなど、様々なものにデザインの考え方は潜んでいます。
日常にある物の中にあるデザインを探してみるのもなかなか面白いものですよ。
意外な発見があったりするので、機会があれば是非探してみてください。
デザインの種は日常生活の中にたくさん落ちていますよ。

学生時代にいろいろと叱られたり注意されて言われた言葉たちを元に文章を起こしていますが、これらの事を聞いた当時の衝撃はものすごいものでした。
デザイン=パソコン作業だと思っていたのでかなりのインパクトがあったのです。
発想の段階では媒体には何の制限もなく、常識だっていらないかもしれない。そう考えると手段は無限にあるように思いませんか?
この手法はダメとかデジタルに落とし込めないとか、時間がかかりすぎるとか・・・そういった当たり前だと思っている事でも手段を考えてみればいくつか手段はみつかるものです。

ただし仕事となると話は別です!
「ポスターを作る」「Webページを作る」という枠組みと、業務を円滑にするために各社で共通のソフトを使って制作する。
印刷するのにはこのソフトのこのバージョンで開けないといけない。などの制限が出てきます。
その時はその約束事に従って作る必要があります。
もちろん常識や教養も必要になります。表現的によろしくない事があれば修正しなければなりません。法令で決められている著作権や肖像権なども気にする必要もあります。

デザインをするには自分の感性を鍛える事が重要です。
ちなみに感性は生まれつきのものではありません。時々生まれつきデザインセンスの高い人がいますが、後から身に付ける事ができる分野です。
ツールや媒体にこだわることなく、自分の感性を鍛えて、受け手に正しく伝わるいいデザインを作っていきましょう。

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