パソコンの中にあるデータも、大切な「資産」です
パソコンの中には、写真や書類、昔から残している記録、仕事や趣味で作ったデータなど、さまざまなものが保存されています。
普段はあまり意識しませんが、こうしたデータも一つの「資産」です。
パソコン本体なら、壊れても修理や買い替えができます。
しかし、何年も蓄積してきたデータはそうはいきません。二度と手に入らないものもあります。
先日、自宅で使っていたノートパソコンが突然起動しなくなり、そのことを身をもって実感しました。
結果としてデータは無事に取り出せましたが、そこに至るまでにはなかなかのドタバタがありました。
今回はその顛末と、今回のことで改めて感じた「データのバックアップ」と「パソコンの保証」について書いてみます。
なお、今回のお話は、筆者が自宅で使用している私物のパソコンで起きた出来事です。
普段、お客様のパソコンやIT機器に関するご相談には専門の担当スタッフが対応していますが、今回は完全にプライベートでの出来事。自分自身で何とかしようとして、あれこれ試すことになりました。
事の始まりは、バッテリー残量1%
先日、自宅で使っているノートパソコンが突然動かなくなりました。
そのパソコンを使うのは久しぶり。
久しぶりといっても、せいぜい2週間ぶりくらいです。
いつものように電源を入れると、普通に起動しました。
ただし、バッテリー残量は1%。
「ずいぶん減ってるな」と思いながら給電ケーブルを接続し、充電ランプが点灯したことを確認して、その場を離れました。
それから2時間もしないうちに戻ってみると、画面も充電ランプも消えています。
「充電が終わったのかな?」
そう思ってキーボードを触ってみます。
反応なし。
電源が切れたのかと思い、電源ボタンを押してみます。
……反応なし。
ここで、少し変な汗が出てきました。

以前から給電ケーブルの差し方によって充電できたり、できなかったりすることがあったため、最初は接触不良を疑いました。
ケーブルを差し直す。
コンセントを変える。
アダプターをつなぎ直す。
ケーブルを少し動かしたり、軽くひねってみる。
「電圧が足りないだろうな」と思いつつ、手元にあったスマートフォン用の充電器まで試してみる。
当然ですが、動きません。充電ランプすら点きません。
変な汗が、だんだん滝汗に変わってきます。
「パソコンが壊れた」よりも「データが消える」が怖い
ここで、ようやく頭の中がパソコン本体から中に入っているデータへ向きました。
すべてプライベートなものではありますが、写真や昔の記録、過去にレンタルしたCDから取り込んだ音源など、なくなるには惜しいものがいろいろあります。
今では近所でCDをレンタルできるお店もなくなってしまったので、「また借りて取り込めばいい」というわけにもいきません。
「これ、全部なくなったらどうしよう」と考え始めます。
年賀はがき用に撮影した家族写真が何年分も保存してあったので、焦りが大きくなっていきます。
バックアップは、とっていませんでした。

そこからAIに聞いたり、インターネットで検索したりしながら、電源が入らない場合の対処方法をいろいろ試してみました。
しかし、どれもダメ。
そこで、「もしかするとパソコン本体ではなく、給電ケーブル側が壊れたのでは?」と思いました。
それなら翌日、会社にある別の給電ケーブルを借りて試してみれば分かります。
今日はもうやめよう。そう考え、一度はパソコンを机の上へ置きました。
深夜0時、「ちょっとだけ裏蓋を開けてみよう」
もうできることはない!と思います……が、どうしても気になります。
時計を見ると、すでに深夜0時を過ぎていましたが気なって眠れません。
翌日も仕事なので、寝なければいけません。分かっています。
でも、諦めがつきません。
「ちょっとだけ……ちょっとだけ裏蓋を開けてみよう」
そう思ってドライバーを持ってきて、裏側のネジを外していきます。
途中で、
「サービスマン以外は開けないでください」
「感電の恐れがあります」
といった趣旨の注意書きも目に入ります。
普通ならやめるところですが、深夜テンションというのは恐ろしいもので、そのまま続行。
ネジを外してみたものの、ツメが引っかかって完全には開きません。
できた隙間から中をちょっとだけ確認。
うん。
やっぱり分からない。
当たり前です。
仕方がないので裏蓋を閉じようとしたところ、内部のケーブルが少しはみ出して蓋に干渉しています。
「これはまずい」
幸い断線はしていなかったので、ピンセットやドライバーを使って本来ある位置へ押し込み、どうにか蓋を閉じます。
何をやっているんだろう。
なお、パソコンの分解には感電や破損、保証対象外となるなどのリスクがあります。無理に分解せず、メーカーや専門業者へ相談することをおすすめします。
また、焦った状態で分解してしまうと、私のようにコードを引っ掛けたりすることもあるかもしれませんし、ネジを紛失するかもしれません。
致命的なダメージが入る事も考えられますので、やめましょう。
翌日、会社でもやっぱりダメ
翌日、会社にある別の給電ケーブルを借りて試してみましたが、やはり反応なし。
過放電を疑った対処方法も試しましたが、復旧しませんでした。
購入から3年半ほどだったため、「もしかすると、長期保証に入っていたんじゃないか?」と思いました。
少しだけ希望が戻ってきます。
自宅へ持ち帰って保証書を探すとすぐに見つかりました。
保証期間、1年。
とっくに終わっています。
希望、終了。

修理代を調べて、今度は買い替えを考える
保証がないとなると、次に気になるのが修理費です。
メーカーの修理料金などを調べてみると、故障箇所によってはかなり高額になりそうです。
電源が入らないといったトラブル内容で確認した料金表では、内容によっては10万円近くになる可能性もありました。
バッテリー交換でも数万円と記載があります。
高いです。
「そこまで払うなら、新しいパソコンを買った方がいいのでは?」
という考えが出てきます。
そこで今度は新品のパソコンを調べ始めます。
すると、2026年9月に家電量販店で見た範囲では、ノートパソコンでも20万円台の商品がほとんどでした。
新品も高い。修理も高い。
そんなことを考えているうちに、「もう数万円足したら、ゲーミングPCの下位モデルも買えるのでは?」と少し心が動きました。
それならタワー型にして、今後は壊れた部品を自分で交換していくのもありかもしれない。
今はAIもありますし、YouTubeにも部品交換の動画はたくさんあります。
意外と自分でもできるんじゃないだろうか?と期待と予算が膨らみます。
……が、ここで冷静になります。
よく考えたらパソコンでゲームをしません。
高性能なのは魅力ですが、使わない性能のために数万円高くなるのであれば、その分安い方がありがたい。
冷静に考えれば当たり前のことですが、自分が何のためにパソコンを使うのかを改めて考えることになりました。

家電量販店へ持ち込んで、そのまま買い替え
翌日、購入した家電量販店へ故障したパソコンを持ち込みました。
電源が入らないため、その場では詳しい診断ができず、修理する場合はメーカーへ送る必要があるとのこと。
内容によっては修理費も高くなり、期間も数週間程度かかる可能性があります。
データ救出を依頼する場合にも費用がかかり、必ず救出できるとは限りません。
また、修理の過程でデータが残る保証はできないということでした。
今回のケースですべてお願いした場合、事前に調べていた修理代金と合わせて考えると、場合によっては新品パソコンを購入するのと大きく変わらない金額になるかもしれません。
いろいろ考えた結果、その日はそのまま新しいパソコンを購入することにしました。
販売担当の方から声をかけてもらい、用途や予算についていろいろ相談しながら、必要な要件がだんだん固まっていきます。
選んだのは、型落ちでセール価格になっていたノートパソコン。
最新モデルではありませんが、自分が使う分には十分な性能があります。
使わない機能や性能のために予算を上げるより、こちらの方が自分には合っています。
そして今回は、メーカー5年間保証も付けました。
メーカーが設定している金額までの修理なら無料対応、自宅へ集荷と配送をしてくれるという内容でした。
そして対応も割と早く、1週間くらいで帰ってくる場合もあるという説明も受けました。
早いというのは地味かもしれませんが、トラブル時には大変有り難い限りです。
数日前までの自分なら、
「保証はなくても大丈夫だろう」
と思っていたかもしれません。
しかし、購入から3年半ほどのパソコンが突然まったく動かなくなる経験をした直後です。
今回は迷いませんでした。
ノートパソコンの寿命として、一般的には4~6年という事なので、5年保証であれば安心して使えるだろうと思って決めました。
SSDを取り出してみたら、今度はBitLocker
新しいパソコンは手に入りましたが、一番気になっていた問題は残っています。
そう、故障したパソコンの中のデータです。
会社でその話をしていると、
「SSDを取り外して、ケースに入れてUSB接続すれば読めるかもしれない」
とのこと。
それだ。
パソコン本体が故障していても、データが保存されているSSD自体が無事なら、別のパソコンから読み出せるかもしれません。
希望が出てきました。
再び裏蓋を開ける
前回は壊したらどうしようと思いながら恐る恐る触っていましたが、今回はもう本体を修理しない可能性も高いと分かっています。
前回より少し豪快です。
本体を固定しているネジを外し、引っかかっているツメを薄いプラスチック板を使いながら少しずつ外していくと、今度はきれいに開きました。
中にあるSSDの形状を確認して、対応するケースへ入れ、新しいパソコンへUSB接続すると、認識しました!
「やった!助かる!」
……と思ったのも、つかの間でした。

BitLocker「48桁の回復キーを入力してください」
SSDへアクセスしようとすると、48桁のBitLockerの回復キーを求められました。
48桁?
知らんがな。
正直、声に出そうになりました。
というか、多分出ていました。
AIに聞きながら調べてみると、Microsoftアカウントに保存されている場合があるとのこと。
別のパソコンからMicrosoftアカウントへログインして確認すると、回復キーを見つけることができました。
無事、SSDのデータにアクセスすることができ、今度こそ助かりました。
ちなみに、SSDの取り扱い時には、静電気に注意しましょう。
端子やチップに直接触れないのが基本です。
作業前に静電気が起きにくいよう、環境に注意してください。
金属部品に触れて放電する。静電気が起きやすい服やカーペットでの作業を避ける。など、対策をしておくと少し安心できます。
長期保管をする際には、むき出しで放置するのは危険です。
専用のケースにいれたり、帯電防止袋に入れましょう。
次に考えたのはバックアップ
データを取り出せて一安心。
ですが、このデータを新しいパソコンの中だけに戻して終わり、という気持ちにはなれませんでした。
そこで、バックアップ用の外部ストレージも検討することに。
以前買った記憶では、HDDはもっと安かったような気がしたのですが、売り場を見ると2TBの商品が中心。
自分としては1TB程度で十分なのですが、店員さんに聞くと、1TBクラスではSSDが多いとのことでした。
SSDは転送速度も速く高性能です。
実際、大量のデータを頻繁に読み書きするのであれば、その速さは大きなメリットです。
でも今回の目的は、時々接続して大切なデータを保存すること。毎日大量のデータを読み書きするわけではありません。
自分の場合は、性能を追い求めるよりも容量と価格のバランスを考えた方がよさそうです。
これも、パソコン選びと同じですね。
もちろん、バックアップ先は外付けHDDやSSDだけではありません。
Google DriveやOneDriveなどのクラウドストレージへ、大切なデータを保存しておく方法もあります。
インターネット上にデータを保存できるため、パソコンが故障しても別の端末からアクセスできるのがメリットです。
ただし、保存容量によっては月額・年額の費用がかかったり、インターネット環境が必要だったりと、それぞれ特徴があります。
用途に応じて使い分けるのもよさそうです。

バックアップと保証は、何も起きていないときに考える
今回、一番心理的な負担が大きかったのは、パソコンが壊れたことそのものではありませんでした。
もちろん機器代金は心配ですが、それよりも「中のデータがなくなるかもしれない」と思ったときの方が、はるかに心配になりました。
パソコン本体には値段があります。
修理するか、買い替えるか、金額を見ながら判断できます。
でも、写真や過去の記録などのデータは違います。
普段はパソコンの中に入っているだけなので意識しませんが、失うかもしれないとなった瞬間、その価値に気づきます。
データも、大切な資産です。
そしてパソコンは機械なので、いつ壊れるかを完全に予測することはできません。
兆候が見て取れるのであればラッキーですが、毎回兆候が出てから壊れると限りませんし、兆候だと気が付くともかぎりません。
私の場合でいえば、給電ケーブルの刺し方で充電できない場合があった事が、故障の兆候だったのかもしれません。
このように、「あれが故障の兆候だったのか?」と後から気が付くことの方が多いものです。
だからこそ、
大切なデータはどこに保存されているのか。
バックアップは取れているのか。
パソコンが壊れても、別の場所にデータが残る状態になっているのか。
これらを定期的に確認しておくことが大切だと感じました。
保証も「価格」だけで決めない
もう一つ、今回考え直したのが保証についてです。
当然ながら保証を追加すれば購入価格は上がります。
何も起きなければ、一度も使わないかもしれません。
使わないかもしれないものに、数万円を出すのはどうなんだろう?
そう考えるのもわかります。
それでも実際に故障すると、
「修理するのか」
「買い替えるのか」
「いくらかかるのか」
を突然判断する必要があります。
保証があることで、この心理的な負担を減らせる部分もあります。
メーカーの延長保証や販売店の保証など、保証サービスにはさまざまなものがあります。
保証は年数や価格だけでなく、どのような故障が対象なのか、修理時の負担はどうなるのか、窓口はどこになるのかなど、内容はそれぞれ異なります。
そのため、
「一番安い保証でいい」
「5年と書いてあるから安心」
と価格や年数だけで決めるのではなく、実際の保証内容を確認して選ぶことが大切です。
今回の経験からすると、多少費用が増えたとしても、自分が納得できる内容の長期保証を付けておくことは、パソコンを安心して使うための選択肢として十分ありだと思います。
パソコンは壊れてから考えると、いろいろ大変です
この1週間ほどで、
突然パソコンが動かなくなり、故障要因を疑い、やらなければいいのに深夜に解体し、復旧を試し、修理費を調べ、持ち込み修理について相談し、新しいパソコンを検討、SSDを取り外し、データが見えたと思ったらBitLockerに阻まれるなど…非常に濃い数日間でした。
そしてデータを取り出せた後は、バックアップ用の環境も考え始めています。
何も起きていないと、
「バックアップはそのうちでいい」
「まだ動いているから大丈夫」
「保証はなくても何とかなるだろう」
と思ってしまいます。
私もそうでした。
でも、パソコンが元気に動いている今だからこそできることがあります。
一度失ってしまえば、お金を出しても戻せないものがあります。
定期的なデータの確認とバックアップ。
そして、新しいパソコンを購入するときには、本体価格だけではなく保証の内容まで確認しておくこと。
どちらも、何か起きてからではなく、何も起きていないときに考えておきたいものです。
私のように「変な汗」が「滝汗」に変わる前に、一度、自分のパソコンと大切なデータの保管状況を確認してみてはいかがでしょうか。
私はもう懲りました。

パソコンやIT機器のトラブルもご相談ください
ここまで筆者個人のパソコントラブルについて書いてきましたが、株式会社アテンドでは、ホームページ制作だけでなく、パソコンや周辺機器の販売、導入後のサポートも行っています。
実際のお客様対応については、パソコンやIT機器のサポートを担当するスタッフが、状況を確認しながら対応します。
特に、弊社からパソコンや機器をご購入いただいているお客様については、購入時の内容や保証状況などを確認しやすいため、
「まだ保証期間内なのか」
「修理した方がよいのか」
「買い替えを考えた方がよいのか」
といったところから比較的スムーズに対応できます。
もちろん、弊社から購入された機器に限らず、他社や家電量販店などで購入されたパソコンについても、ご相談内容によっては対応しています。
突然電源が入らなくなった。
動作が遅い。
修理と買い替えで迷っている。
新しいパソコンを選びたい。
バックアップ環境を見直したい。
そんな場合も、まずはご相談ください。
対応は新潟県内のお客様が中心ですが、ご相談内容や地域によって対応できる場合もあります。
また、サポート内容や訪問の有無、機器の状態などによって費用が発生する場合や、故障状況によってメーカー修理などをご案内する場合もあります。
まずは状況をお聞きしたうえで、専門の担当スタッフが可能な対応方法をご案内します。



